クリエーターの【家族や職場の皆様へ】
目次
- どんな事をしているの?
- 言われガチなイメージ
- 人それぞれの仕事スタイル
- 特別扱いは要らない
- お願い
クリエイティブ職のイメージ
私は1992年から広告業界業界でグラフィックデザイナーという立場で仕事をすることに成りました。今現在も肩書は色々ですが広告業界で仕事をさせていただいています。
結構長い年月業界にいて、色々なクリエーターと呼ばれる方たちと仕事をしてきました。
そんな人達や、自分を含めたクリエーターの人たちにとって、PCでの作業が当たり前になった昨今でも、昔からずっと変わらないことがあります。これはその中の1つの話です。
私達の仕事は、極端に言えばアイデアを出すことです。PCや紙やペン、楽器や道具に向かって手を動かし始めたとき、7割位の仕事が終わっているということはよくあります。それは頭に浮かんだアイデアを、形に落とし込んでいく作業段階に入っているからです。
勿論作りながら、作業を進めながらアイデアを出していくこともありますがそれでもそんな合間にもに手を止めてPCモニターを眺めているときがあります。それは決してサボっているのでも休憩しているのでもなく、頭の中で作業を進めたりアイデアを絞り出し脳内の引き出しをひっくり返し、整頓しては読み返しを繰り返している状態なんです。
その作業の殆どは孤独な作業です。
アイデアの相談ができなかったり、守秘義務の問題上家族にすら言えなかったりして、周りの人は「ちょっと大変なんだよね・・・」そう言われてもピンとこない場合も多いでしょう。情報整理には時系列やそれぞれの情報の相互関係、その結果何処に結びつけたいかなど数え切れないほどの因果関係があるため、容易に誰かと相談して利も出来ない場合も多いです。特にその情報が起業の新商品なら?期間限定のイベントなら?事前に話が漏れてしまえば大問題となり、とんでもない賠償を負う事すらあり得ます。直接的なペナルティーを払う事が無かったとしても、そう言ったトラブルを起こせば少なくともその取引先からの仕事はなくなってしまいかねません。情報を扱う仕事をしている以上の祖影響の範囲は計り知れません。
言われガチなイメージ
こう言う話をするとそんな事言う人いるんですか?何て言われますが、これは私が実際にクリエーター仲間に見聞きした話です。
好きなことを仕事にしていいよね
コレはよく言われます。
でも好きなことだから妥協できないんです。
その分とっても苦しみます。
しかもその好きな事だけをやってる訳じゃ無く好きな事をやってる裏側でそれ以外の大変な事を沢山やってます。説明すれば当たり前って言われるんですが、その当たり前の部分が見えないというのは意外と多いようです。
フリーランスって時間が自由でいいね
コレも言われます。
自由な時間は遊んで良い時間ではないです。働いた分しか収入になりません。
いついかなる時も仕事していていい権利という自由です。
人にもよると思いますが、私は基本的に寝ているとき以外で仕事のことを完全に忘れているタイミングがほぼ無いです。ゲームしたり映画見たり、ご飯食べたり子供の世話したり人と会っていてもお酒を呑んでいても、頭から完全に仕事のことが消えることはないです。
映画見ててもゲームしてても?遊んでても仕事できるんだ?羨ましい?
違います、何やってても完全にそれだけを純粋に楽しむ事ができなくなったんです。
勿論それなりに楽しんでいるんですが、心の何処かに仕事のことがあります。
この場合の仕事というのは「今抱えている案件」だけを言うわけではなくて
デザインや企画などのヒントになりそう!とか、コレいいデザインだな〜とか
どうしても仕事に結びつけてしまうように成るんですね。一度そう考えるとついつい実作業に結びつけたりしてしまいますが・・・
人それぞれの仕事スタイル
私はネット徘徊で一見ぼんやりPCの前に座ってる時間が長いのですが、私の場合はに関して言えば、情報集めとアイデア出しなどの考え事をしている間のニュースサイト巡り、サンプルサイトやデザイン探し抱えている案件の業界について勉強するために関連サイトとか見るとか、仕事に繋がってる事が殆どです。しかし人によっては資料になる本を読んだり考え事をまとめるために散歩したり、気分転換にカフェに行ったり様々な方法があります。
これが一番誤解を受けるタイミングですね。はたから見れば遊んでいるようにしか見えないでしょうから・・・
仕事の時間制限
どんな仕事でもそうだと思うのですが、その中でもクリエイトな部分を司る仕事は途中で途切れることを嫌います。作業段階に入っていてもそうですが、特にアイデア出しをしている時に意図しない中断は大幅な作業の遅れを生みます。あと30分で終わりそうな作業を中断したからと言って、再び初めたら30分で終わるかと言うとそうは行きません。一度途切れてしまった集中力を取り戻すのは意外と時間がかかる物です。
10分の遅れを取り戻すのに30分掛かるときだってあります。
クリエーターの仕事ってそう言う仕事なんです。
仕事に入る前には色々と準備します
私の場合は家事も全部終わらせておきたいし、みんなよく言うのが「手元に飲み物を十分に用意する」「オヤツを近くに置いておく」とかですね。
作業を中断して席を立って取りに行きたくないんです。怠けたいのではなくて仕事を流れを止めたくないんです。
場合によっては急かれてた作業でないのにトイレも我慢したりします。
特別扱いは要らない
クリエーターも仕事はしていて、その仕事の仕方が営業職や事務職や他の人とはちょっと違うんです。
と言うか、仕事ってその業種や業態によってそれぞれ違うものだと思います。
だからクリエータを特別扱いしてくれとかそう言うことではない訳です。
クリエーターではないですが、知人に飲食のコンサルタントをやっている方がいて、その方は飲食店巡りで年中美味しそうなお店を食べ歩いています。
場合によっては一日6軒食べ歩いたりするそうです。
その人にとってはそれも仕事です。
羨ましいでしょうか?
その方はそのために、毎日2時間近く運動を欠かしません。高カロリーな食事を食べすぎているからです。
実際に病気になったこともあるそうで、結構なリスクを抱えています。
世の中には色々な仕事があって、仕事の仕方も様々です。
その一面で安易に「簡単だ」とか「楽そうだ」という批判をしてほしくないのです。
特に周りの方が理解を示してくれないと、本当に辛いときに辛いと言えなくなってしまいます。
お願い
いつも遊んでるじゃん
年中ネットとか眺めてるじゃん
ぼーっとしてる暇が有ったら他のことすればいいのに
そんなことを言われてしまうと、辛い時でも
遊んでたからでしょ
ネット見てたせいじゃん
暇な時にやっておかなからだよ
って言われるのがわかってるから頼れなく成るんです。そうやってクリエーターは理解のない人に追い込まれます。
若いクリエーターが理解のない人たちに潰されていくのを何度も見ました。
とても心苦しくて残念です。
それと、これは在宅ならクリエーターに限らないんだと思いますが、家で仕事をしているからといって家事が出来る訳じゃないです。家にいるんだから家の事をやって置いてと言うのは、会社にいるんだから自分の持っている仕事以外の業務も全部やってくれと言うような物です。
どうかほんの少しだけでも心に留めておいていただけると救われます。
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